【銘柄分析】九州旅客鉄道(JR九州):9142 将来性・株価・株主優待を解説【高配当株】

高配当株投資 銘柄分析

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この記事はこんな方向けです

  • 九州旅客鉄道(以下JR九州)が高配当株としての投資に見合うか知りたい!
  • JR九州の財務状態や株主還元方針を知りたい!
  • JR九州の将来性を知りたい!

こんにちは!

機械系バイヤーのザク(@zaczac_21_1)です!

私は社会人歴7年目メーカー勤務のサラリーマンです

職種は購買で、普段は部品・製品の調達業務を行っています😄

また、私はインデックス投資と高配当株をメインに資産運用していて

高配当株投資のため簿記を取得し、企業の財務状態や配当金、将来性などを調べています

将来性を見定めるときは普段の購買業務で感じる世界情勢も考慮しながら行っていますよ!

そんなザクがこの記事では

  • JR九州の会社概要
  • JR九州の財務状態、株主還元方針
  • JR九州の将来性

などを解説していきます!

というわけで、今回のテーマはこちら!

【銘柄分析】九州旅客鉄道(JR九州):9142 将来性・株価・株主優待を解説【高配当株】

個人的には、『ステイ』だと判断しました!

JR九州は現状は財務に大きな問題はありませんが、コロナの影響で収益性がかなり悪くなっています

株主還元意識は高いですが、正直この配当水準を維持できるのか疑問です…

JR九州は、他のJR系列企業と違い様々な事業を行っています

事業が分散されているのは素晴らしいことですが、いかんせんどの事業も継続してコロナの影響を受けそうなものばかり

もしかしたら、今持ってる分も売っちゃうかも💦笑

詳細は下記で示していきます!

では、ご覧ください!😄

  • なお、本ブログは特定銘柄への投資を推奨するものではありません!投資に関してはあくまで自己責任でお願いします!

会社概要

まず会社概要から

JR九州は名前から見てわかるように鉄道会社です

ただし、鉄道事業だけではなく、多角的な事業経営を行っています

元々は1987年に日本国有鉄道が分割民営化されたことによって JR九州が誕生しました

発足当時は約300億円の赤字を計上していたそうです😅

初めて鉄道事業が営業黒字となったのは2017年3月期からで、結構最近からですね

2015年度に減損会計による減価償却費の大幅な圧縮や合理化を進めたことにより財務が健全化されたようです 

JR九州、「鉄道黒字化」の裏にある大胆仕掛け
JR九州は10月25日、東京証券取引所第一部に、26日には福岡証券取引所に上場を果たす。売り出し価格は1株2600円だ。上場に際して鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が保有する同社の株式1億6000万株は…

それからはまさに V 字回復というような感じでコロナ渦までは営業収益黒字を確保し、一躍高配当株へと成長しました

そして2016年に株式上場し現在に至ります

事業内容

改めてJR九州の事業内容ですが、メイン事業は鉄道による運輸サービスです

しかし鉄道事業の売上高は全体の3₋4割程度しかありません

鉄道事業を含む全体の事業内容はこちら

事業内容
  • 運輸サービス
  • 不動産ホテル事業
  • 建設事業
  • 流通外食事業

それぞれの事業内容はこんな感じ

売上高のグラフはこんな感じで、かなり多角化されていることが分かります

一番売上の多い運輸サービスで4割以下

バランス的には非常にいい感じです😊

JR九州は戦略的なまちづくりを経営の柱の一つとして据えているみたいです

社長メッセージでも「九州を元気に!」というのが大きなテーマとして掲げられています

トップメッセージ | 企業情報 | 企業・IR・採用 | JR九州
JR九州のトップメッセージに関するページです。

JR九州が九州全体を引っ張り包括的に地域を元気にしていくために必要な事業を取り込んで、 トータルサポートできるような体制を築いているような気がします

昨今まちづくりというのは全国的に見ても大きなテーマ、課題となっていますよね

そのため、地域の活性化に不可欠な鉄道事業を持つJR九州が九州全体をリードしていくのはとても合理的なことだと思います

 JR九州のこれからのトータル的なまちづくりに期待したいですね 

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現状分析

分析の基準

分析は“【高配当株】ポートフォリオの作り方、選び方の基準を解説!【ブログ】“で書いた基準と比較しながら行っています😀

詳細を知りたい方は参考にしてみてください!

財務状況

財務状況を見ていきましょう

まずは総資産

減損会計で財務の合理化を進めた後は順調に伸びてきて、大きな問題は無さそうです 

続いて自己資本比率

自己資本比率は及第点と言われる40%を超えていて大きな問題はなさそうです

ただコロナの影響で収益状況は悪くなってきています

今後は自己資本比率が40%を割ることも十分あり得そうな状況です

財務状態は今のところ問題なさそうです😄

ただし今後のコロナの影響次第で状況は変わってくる可能性がありそうです

今後の動向は十分注意したいところです

収益状況

収益状況を見ていきましょう

2015年の財務健全化以降、売上高は概ね右肩上がり

しかし2021年コロナの影響で収益は大きく落ち込んでいます

一株当たり利益EPSはコロナの影響が大きく最近はかなり凸凹な状況

お世辞にも安定して稼いでいるとは言えない状況です

自己資本利益率ROEは、これもコロナ前はかなり高い水準でしたが最近はかなり落ち込んでいます

コロナ前は効率よく稼いでいる印象だったんですけどね 

続いて営業利益率

営業利益率もコロナ前はかなり高い水準でした

しかし今はまさに正念場というような状況で2022年の営業利益がようやく黒字化した状況

おかげで営業利益率は3%になりましたが今後も厳しい状況が続きそうです 😥

配当

配当金は概ね右肩上がりです

コロナの影響でここ3年は配当金を維持を保っているという感じ

 正直、売上高を見てると減配してもおかしくないような状況です

なのになんで配当金を維持しているのかその理由を調べてみました

すると株主還元方針で2021年までの間は配当金93円を下限とすることを決定してしまっていたみたいです

これを決めた当時はまだコロナ発生前でした

まさかこんなことになるとは思っていなかったでしょうから経営陣的にはかなり苦しい状況になっているのではないでしょうか😅

個人的には売上高の回復にはもう少し時間がかかるのではないかと思っています

そうなれば必然的に減配も視野に入ります

投資家として減配を覚悟しておく気持ちです笑

株価

株価は2016年の上場直後には上昇し そこから 3500円程度を維持していました

しかしコロナの影響で 2000円近くまで 下落して2021年10月31日時点で2500円程度となっています

まだまだコロナ以前のような株価に戻るには時間がかかりそうです 

株主優待

株主優待は100株から貰えます

優待はこちらの3種類の優待券が貰えるみたいです

優待券
  • 鉄道料金半額が半額になる鉄道優待券
  • 1枚500円の金券になるJR九州グループ優待券
  • 高速船に割安で乗れる高速船優待券

高速船優待券は福岡と韓国釜山をつなぐクイーンビートルという高速船の割引券みたいですね

通常往復22,000円が10,000円で乗れるというものです

株主優待はJR九州グループで使えるものしかないため、九州・中国四国地方以外の人には微妙かもしれませんね😅

個人的にはちょっと要らないかな〜笑

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将来性〜経営計画〜

長期ビジョン

長期的にJR九州は九州を元気に!というスローガンで地域活性化に取り組んでいます

積極的にまちづくりを行って、それらを強靭な鉄道網で繋ぐというのが、九州の街を活性化させる方法です

ただ、九州はその他の地域に比べ人口の減少が激しく、新たな事業や九州以外のエリアでも収益化を図っています

最近は地域活性化とか地方創生という事もよく聞かれますので、目指す方向性としては間違ってないのかなと思います

ただ、コロナがそれの足枷になる事は間違いないでしょう

中期経営計画

JR九州の中期経営計画は3年ごとに更新していくみたいです

2021年11月の今は2020年3月期~2022年3月期経営計画の2年目にあたります

ただ、2020年11月4日コロナの影響が大きく2022年の経営数値目標は取り下げられています😥

その後も数値目標は検討中とされ、新たな目標は開示されていない状態です

今後JR九州が経営陣の思惑通りV字回復できるかどうかですが、個人的には少し時間がかかりそうな予感がしています

改めてJR九州の事業内容はこの4つ

事業内容
  • 運輸サービス
  • 不動産ホテル事業
  • 建設事業
  • 流通外食事業

この全てが人の流れや観光に大きく関係している事業だと思います

計画を見ると、コロナに対応した事業戦略の見直しや新たな事業の創出が書かれていますが、それがどこまで売上に貢献してくれるかは未知数

事業戦略を変化させていくにしても、やっぱり観光や人の流れに伴う収益がメインである事には変わりないと思いますからね

今後の収益回復に対する考察

観光庁が発表した“旅行・観光消費動向調査2021年4-6月期(速報)”を見てみましょう

グラフを見るとコロナの影響が本格的に出始めた2020年1月以降、日本人国内旅行消費額が半減以下になってます

これに呼応するかのようにJR九州を始め運輸サービス業界は打撃を受けていますよね

国内ではワクチンも行き渡り始め、感染者数が落ち着いてきていますが、このまま回復するのでしょうか?

こちらを見てみましょう

V-RESAS

このデータは内閣府地方創生推進室と内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局が提供しているもので

福岡県博多駅の人の流れをグラフにしたものです

コロナ感染拡大以降、人の流れが減っているのがよく分かります

そして、個人的に注目したいのは緊急事態宣言解除以降の10/1からの人の流れです

解除はされたものの人の流れはそこまで回復していません

恐らく我々が外出しない生活に慣れてしまったからではないかと思っています

また、我々日本人の感染拡大に対する懸念は強く、ワクチン接種が進んだ今でも多くの人がどこでもマスクを着用していますよね

海外だと少なくとも屋外ではマスクをしていない様子がニュースなどで流れます

これらの事から、しばらくはこんな警戒ムードが続き、人の流れの回復も遅れ、JR九州はもとより多くの運輸サービス会社の収益回復も遅れるのではないかと考えています

いずれにせよ、JR九州のここ2-3年の動向は定期的にモニタリングしようと思っています

ただし!

想定より回復が早いのであれば、「買い」に転じる可能性は十分あります笑

注目高配当株

これ以外にも個人的に注目している銘柄をこちらで紹介していますので参考にしてみてください😀

日本特殊陶業

日本特殊陶業は既に高配当ですが、電気自動車にも使われる個体電池が今後さらに伸びる可能性を秘めていて、注目の銘柄です

こちらの“【銘柄分析】日本特殊陶業:5334 スパークプラグの次は全固体電池【高配当株】“でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください😎

バルカー

バルカーは工場などで使われるシール製品で有名ですが、半導体製造装置に欠かせない部品も作っています

デジタル化に欠かせない部品を作っているので、現時点で既に高配当ですが今後の成長にも期待できます!

こちらの“【銘柄分析】バルカー:7995 半導体関連事業の成長に期待!【高配当株】“で詳細な分析をしていますので参考にしてみてください😀

まとめ

まとめます!

この記事では、JR九州の財務状態・収益性・将来性について考察しました!

そして、個人的には『ステイ』だと判断しました😅

財務状態はまあまあ、しかしコロナ禍になってから収益性は悪化し、その後の回復も順調に進むのか個人的に疑問符…

といった感じです

ただ、すでにいくつか株式を保有していますので、引き続き分散投資の一角としてとウォッチングしたいと思います😎

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以上となります!

ご覧頂きありがとうございました!

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